フォトグラファー
大塚 健一朗ブログ

鳥取県初!世界最大級 国際プロ写真コンテストにて最優秀賞受賞!

2021.09

カメラマンになって18年。

これまで、国内最大のウェディングフォトアワードにおいて数々の入賞を果たし、

2014年には日本一の称号を頂きました。

その頃は、地域貢献を目指し自分の撮影した写真がきっかけとなり地元や地域が

注目される事を願いながらチャレンジを続けてきました。

2016年に起業し現在のGiveseedを設立してからもその気持は変わらず、

さらには世界を意識するようになっていきました。

国内にとどまらず、世界中の人に届けたい。知って欲しい。何ができるんだろう・・

そんな事を語っていると一人の男性に出会いました。

 

 

日本を代表する世界的フォトグラファーとの出会い

 

『大塚さん!今以上に写真の技術を磨きませんか?

大塚さんなら絶対いける!PPA団体に所属して一緒に腕を磨きましょうよ!』

そう声をかけて下さったのは、世界的フォトグラファー松尾圭一郎さんでした。

松尾さんはアメリカ、インド、スペインなど海外で開催されている

世界的なフォトコンテストでも次々と入選を果たされ、

2021年にはPPAにおける現在までの実績が認められ、

同団体のMaster Photographerとしても認定されている実力者なのです。

その松尾さんからの後押しもあり、今回のコンテストへの挑戦を決意しました。

 

世界最大規模の全米写真家団体 PPA(アメリカプロフェッショナルフォトグラファー協会)

 

PPAに所属し初めに感じたのは、その規模と技術の高さでした。

各国から発信されている写真たちは、写真という枠を破壊するような、

表現力、独創性、世界観ばかりでした。

そのPPAが開催するコンペティション

『2021インターナショナルフォトグラフィックコンペティション』が今回の挑戦でした。

 

挑戦するワケ

 

このPPAの開催するコンペティションに挑戦しようと思った理由は2つありました。

まず1つは地域貢献。

国内のコンテスト同様、自分の写真がきっかけで鳥取県、倉吉市、

さらには地元北栄町が注目をされ沢山の人に知ってもらいたい。

日本一、人口の少ない地域でも世界へ向けて発信していきたい。

通用する事ができることを次の世代に繋げたい。

そして知ってもらった人々が訪れるきっかけを作りたいということでした。

そしてもう1つは、自分の技術を知るため。

このPPAが開催するコンペティションは12項目の審査基準に基づき、

訓練を受けたプロ写真家でもある審査員達がひとつひとつの作品に点数をつけ評価するもので

その判定はとても厳しいものです。

そんな厳しい条件のコンペティションだからこそ、挑戦する意味があると感じたわたしは、

松尾さんとのミーティングを重ね、多大なるお力添えを頂きながらウェディング部門に挑戦しました。

 

10年先も見たくなる写真を撮って欲しい 新郎新婦の想い

 

ある日、1つのメールが届きました。結婚式を予定していた新郎新婦さん。

現在のコロナ禍での苦渋の決断をされたお二人からでした。そこにはこうメッセージがありました。

 

「大塚さんに10年先も見たくなる写真を撮って頂きたくご連絡させて頂きました。

実は来年3月に挙式予定でしたが、このような状況によりキャンセルすることになりました。

また何年か先に挙式を挙げることもできますが、今の私たちの姿を残しておきたいと思い

フォトウェディングという形で依頼させて頂きます!」

 

メッセージからお二人がこの撮影にかける想いがストレートに伝わってきました。

必ず、10年先も見たくなる一枚を残してあげたい。

それからお二人とは色んな事を話しました。

二人の誕生から出会いまで、さらにはそれぞれの家族背景など。

わたしの撮影スタイルはただ写真を撮るのではなく、

その人の生きてきた背景を知ることでメッセージ性を込めた撮影と繋げているからです。

この撮影をしたのは11月。

この時期の海はダウンジャケットが必要なくらい気温が低い時期です。

ドレス一枚の新婦さんの身体への負担も多く長い時間はかけられません。

ところが撮影を始めるとさらに追い打ちをかけるように強風となり、

空は雨雲のような厚い雲がどんどん押し寄せてきたのです。

このベール撮影は、風の進行方向に身体の正面を向けるため、

全身で寒風を受け止めるかたちになりかなり体力を消耗させてしまいます。

新婦さんの体力と、天候、時間との勝負でした。

シャッターを切りながら、早く撮影しないと夕陽が沈み、真っ暗になってしまう焦りの中、

新婦さんを見ると海風を全身にあたり身体が冷え切って手が震えていました。

「大丈夫ですか?身体が冷えてきましたね。もう撮影おわりましょうか?」

と声をかけると、

「10年先も見たくなる写真を撮りたいんです!

東京の家族にも見せてあげたいんです。頑張ります!」と強い決意をぶつけてくれました。

わたしも、寒さで手が震えこれ以上は諦めるしか・・と思った瞬間でしたが、

新婦さんの言葉に喝を入れられ、再度カメラをグッと握り撮影を続けました。

風の強さ、吹いてくる方向でベールの形が変化してしまうため、

風を読みながら一回一回が真剣勝負。

そして次のシャッターを押した瞬間、不思議な感覚を感じました。

一瞬、ベールが止まって見えた様な・・

新婦さんと一緒にモニターを確認するとそこには神秘そのものが写っていました。

「凄い!やったね!頑張った甲斐があったね!」とガッツポーズしながらも

感動に手が震えていました。諦めずに、現場にいるみんなで声をかけあい捉えた一枚。

みんなで頑張った一枚。打合せで新婦さんが流した涙は、

大きく舞い上がったベールにのり希望へと変わったのでした。

 

撮影の様子を『撮影事例』でご紹介しています。

【両親も親族もとても喜んでくれました。】

https://www.giveseed.jp/example/3630/

 

HOPE:希望

 

2021年9月17日。結果発表。

結果は『イメージングエクセレンスコレクション』。やりました!最優秀賞です!

世界最大級の国際コンテストに挑戦したのは今回が初めて。

その初めての挑戦でまさかの最優秀賞を頂くことができたのです。

自分でもびっくりしてしばらく理解ができませんでした。

今回の受賞作品は、いつもの様に実際の新郎新婦様の写真でした。

『写真の結婚式をしたい』とのご依頼で撮影させて頂いた1枚です。

作品の題名は【HOPE:希望】です。

結婚には夢もある、期待もある、不安もある。

全ての事は希望という幸せになりたいという願いになる。

そんな気持ちで撮影させて頂いたものです。

撮影時にはいつも、二人のこれからの人生の希望にして欲しいと思いながらシャッターを押しています。

その想いも届いたような気がしてなりません。

 

関わって下さる皆さまに感謝

 

今回の受賞を受け、わたし以上に喜んでくれたのは、

導き多大なサポートをして下さった松尾さん、そしてGiveseedのスタッフでした。

人の喜びを自分の事のように受け止めてくれる姿に、

今回の受賞で得たものは功績だけでなく、お金では買えない価値と人の心だと思いました。

何かを得ると必ず何かの気づきがあるものですね。

そして今回の受賞にはもう一つ嬉しい事が。

松尾さんをはじめとする、普段から交流のあるフォトグラファーさんも受賞されていらっしゃいました。

国内では4人が受賞。

その4人ともが交流のあるフォトグラファーさんだった事も

わたしにとっては誇らしくもあり嬉しいことでした。

松尾圭一郎さん、下宮伸一さん、宮脇洸太さん、そしてわたし大塚健一朗。

これからも皆さんと一緒に、夢を追い続けていきたいと思います。

いつも大塚を応援してくださる皆さま、本当にありがとうございます。

 

■大塚がカメラマンになったきっかけもブログに書いています。■

面白いですよ♪

https://www.giveseed.jp/blog_otsuka/180/

 

International Photographic Competition 2021

IMAGING EXCELLECE COLLECTION

Kenichiro otsuka

鳥取ウエディング 最優秀賞

 

▽松尾圭一郎さん▽

アメリカ、インド、スペインなど海外で開催されている

世界的なフォトコンテストでも次々と入選を果たされ、

2019年にはWPCワールドフォトグラフィックカップでは日本代表フォトグラファーとして

2年連続で選出され、WPC2019ノルウェー大会では国別最優秀フォトグラファーと

Wedding部門世界7位入賞を果たされています。

撮影ではお客様との「対話」や「想い」を大切にし、写真で表現する。

2021年にはPPAにおける現在までの実績が認められ

同団体のMaster Photographerとしても認定されている実力者。

4年前に知り合い、写真撮影に対する考え方、挑戦する想いに刺激され、

いろいろな相談に乗って頂きながら、

今回の挑戦に多大なるお力添えを頂いた信頼しているフォトグラファーさんです。

 

▽下宮伸一さん▽

日本を代表するフォトグラファー。2013年から世界の舞台で他多数受賞歴有。

2018年PPA InternationalPhotographicCompetition インターナショナルで

日本人初ショーケースブックに入る。2021年WPIイタリアフォトコンテスト、

ウエディングフォトで世界1位など他多数受賞。

6年連続WPCワールドフォトグランプリカップ日本代表。

一人一人のストーリーを大切に、一生涯残る物を作ることをしておられ、

2013年世界初移動式フォトスタジオを始動するなど日々挑戦する長野県のフォトグラファーさん。

一方的に私が大ファンで、昨年初めてお会いした際「大塚さんの写真、私大好きですよ!」

と言って頂き、さらに大ファンになってしまうくらい人の気持ちを大切にされ、

一つ一つの行動や発言に意味を持ち、

深い考えで物事に取り組む尊敬できるフォトグラファーさんです。

 

▽宮脇洸太さん▽

2019年ジャパンウエディングフォトグランプリにて、日本1位。

壮大な星空を取り入れたその写真は沢山の人を魅了されました。

その他にも、World’s Top10 WeddingPhotoContest2020(OneEyeland)日本1位。

第20回ゼクシィウエディングフォトコンテスト優秀賞など他多数受賞歴有。

自身の結婚で前撮りや映像記録を残さなかった事を後悔したことをきっかけに

自分と同じような後悔をしてほしくないと情熱を注ぐウエディングフォトグラファーさんです。

自由な発想力で見た人の心を釘付けにする星空ウエディングフォトは天下一品。

2018年ジャパンウエディングフォトグランプリで2位が悔しく、2019年では必ず1位を取ります!

と宣言しての1位獲得。有言実行のフォトグラファーとして尊敬してます。